読了

⇒関田涙『蜜の森の凍える女神』
第28回メフィスト賞。やっぱメフィスト賞ってすごい。
この小説は推理小説でロジックとかトリックもかなり作りこまれてるのに、単なるパズラーになってしまわないような（いわゆるアンチ・ミステリ的な？　良く分からずに使ってます）手法が使われている、のかな（自信なし）
やはり若干読み手を選ぶと思いますが…
挑戦状への回答⇒ネタバレ注意！
行為が正しいか否か、というのは僕が『読者である』時点で正確な判別が出来るものではないのではないかと思う。本を読むという行為は、登場人物に感情移入するということに結びつく。そして登場人物に感情移入するということは、過剰な主観と過剰な客観を同時に手中に収めることになるのである。読者は本を閉じればその世界から抜け出すことが出来るし、没入すれば活字に涙を流すことも出来る。
今回は、僕は作品を読んでいてヴィッキーと誠がとった行為に対して不快感を覚えることは無かった。
僕が言えるのはそれだけである。