2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧

一月読了本

【2006/01】 05///『文明の憂鬱』平野啓一郎 09///『フラグメント』古処誠二 12///『レタス・フライ』森博嗣 13///『グレープフルーツ・ジュース』オノ・ヨーコ 14///『リトル・バイ・リトル』島本理生 16///『二〇〇二年のスロウ・ボート』古川日出男 16///…

ファウスト賞三次・四次コメント

僕は三次応募作より四次応募作のほうが自信が全然あったのですが、三次のほうが全然好意的な講評でした。四次は一行。できれば四次、具体的にどこがダメだったのか聞きたいところですが、それも無理ですねぇ。 とりあえず僕がこだわっていた『文章』について…

進捗状況

S賞用長編→104枚/250枚 F賞用短編→0枚(構想もなし)

羽海野チカ『ハチミツとクローバー』

恋愛・創作に関してすごく綺麗に向き合った漫画です。はやるのも納得。 僕と同世代で小説や漫画を描いている人は読むべきだと思います。 いやぁ、やっぱ素晴らしいな。

絲山秋子『イッツ・オンリー・トーク』。

「何度来ても昨日生まれたような気がするんだ」 (「第七障害」) 「イッツ・オンリー・トーク」よりも「第七障害」のほうが良いと思いました。 ですが、うーん、「沖で待つ」にしろこの作品にしろ、うーん、うーん。 ただ、ノスタルジックな雰囲気はいいと…

ああっ、ユヤターンという方に…

やっぱでないじゃんフリッカー式! はやく出してよ色シリーズ! 頑張ってください鏡家新作。 以上。

阿部和重『無情の世界』

しかしオオタタツユキの耳には、どちらかというと、店のBGMのほうが、よりはっきりと、聞こえてきていたのだった。あるいはそれは彼が、無理矢理その曲だけを、聞こうとしていただけなのかもしれなかった。曲の前奏部はすでに終わっており、外国の女の歌声が…

あと4日……

いざコメントが発表されてももうなんとも思えなくなっているのかもしれないなぁと思いました。すでに他人事になりつつあります。ていうかやっぱり待たせすぎだと思うよ。ねぇ…。 手紙は来るのでしょうか。否、来ない。(反語) でも来ないと断言したら『だっ…

森博嗣『τになるまで待って』。

えー!

中原昌也『マリ&フィフィの虐殺ソングブック』。

今日も誰もいない、暗い廊下で 誰かの足音が鳴り響く この世界を覆い尽くす、この饐えた不快な臭いは、一体どこから来るのだろう? 暗い廊下でただひとり、そのことばかり考えてる (「暗い廊下に鳴り響く、淋しい足音の歌」) 『あらゆる場所に花束が……』は…

すごいの読んだ後って

元気なくなるよね…。

京極夏彦『鉄鼠の檻』

すごい!京極小説。のオビが何についているかは忘れましたが、それにしたってすごいです。このオビは嘘じゃないですな…。いやー、久しぶりにキましたね。ラストの怒涛の盛り上がりはやばいです。うわーすごい。 禅というものに興味を持ちました。影響を受け…

京極夏彦『鉄鼠の檻』

を読んでいます。今(二)巻です。面白くなってきたところです。薀蓄はどれだけ本気で読めばいいんでしょう。距離の取り方が難しいですね。僕は一種の小道具として読んでいるので本気で中身を理解しているわけでは無いですが…。

進まないのですよ

某F賞のコメントが今月末に発表され、僕はそれで読んで停滞期間に入ることが予想されているため(だって…涙が出ちゃう)、今月末までにとりあえず第一稿は終えるつもりだったんだけどなぁ…。三月末までには意地でも間に合わせますが。だいたいのかたちはでき…

絲山秋子「沖で待つ」(文學界〇五年九月号)

中村文則さんのインタビューを読むために借りていた文學界を見ていたら、偶然今回の芥川賞作「沖で待つ」が載っていた。ので読みました。 短い! のは別に良いんです。短いから不足がある、という作品でも無いし、長かったら面白くなるのに、という感じでも…

中村文則「世界の果て」(文學界〇六年一月号)

芥川賞受賞第一作。実験作という印象です。今までの作風と違い、一人の人間にスポットを当てているのではありません。後、現実に即していないです(今までの作品も現実に存在するかどうかは怪しい部分ではありましたが、この作品では完全にリアリティは排除…

自分がすごく嫌なやつだと思うけど

やっぱりあいつに言ったのは失敗だったな。興味本位で読みたいといわれても、困るよ。そういうのが、一番困るんだって、もうちょっと考えてよ。

中村文則『土の中の子供』。

素晴らしい。 僕は自分で(自分なりに、自分なりの、という言い訳で)小説を書いているわけだけれども、「この人が居れば自分が書く必要なんて無いよな」と思う人が数人居て、中村さんは間違いなくその中の一人なのでした。 あの時、私は犬に向かって叫んだ…

うあー

『白夜行』のネタバレをうっかり聞いてしまう。自分がネタバレされそうになっていてブチ切れたヤツがなぜか大声で『白夜行は****んだろ』とかいきなり言い出した。近くに居たので完全にとばっちりを食ったかたちです。まぁいいけどね…。

芥川賞:絲山秋子さん、直木賞:東野圭吾さん

芥川賞:絲山秋子さん『沖で待つ』 直木賞:東野圭吾さん『容疑者Xの献身』 いやー、おめでとうございます。東野さんの『容疑者X〜』はすごいことになってますね。このミス1位、本格ミステリ1位、直木賞。すばらしい。白夜行もドラマ化で文庫の表紙が綾瀬は…

樋口直哉『さよなら アメリカ』

おそらく影響元と思われる『箱男』は未読です。袋を被る、という発想はなかなか面白く、途中まで楽しく読めていました。特に中盤の出逢いのシーンなどはすこぶる良かったと思います。ですが、最後のほうのまとめ方は余り納得いきません。今まで現実にとどま…

自分から逃げないこと。

とりあえず作品の輪郭が見えた。今回『えんじ色心中』を読んだことでやや自信をなくしかけたが、とにかく自分にやれるだけのことをやろう。いい作品は読むべき。かけるだけのことを書くべき。

真梨幸子『えんじ色心中』を読み終わる。

こんなに分かりやすく某中学をテーマにしていいのだろうか…。と思いましたが、まぁあくまでフィクションなのでOKですよね!『現実の団体・学校・個人とは無関係です』ってヤツですよね! なら、僕は、あんたのママを殺す計画でも考えることにするよ。家庭教…

古川日出男『二〇〇二年のスロウ・ボート』を読み終わる。

またのタイトルを『中国行きのスロウ・ボートRMX』。 ストーリーとしては結構お粗末なものだったようにも思えます。しかし、そのある意味において浅い話というのが絶妙にリアルなようにも思えます。東京から出て行きたいと願う青年の三人のかつてのガールフ…

原稿が進まない

進んで無いです。三月末だからさほど焦っては居ませんが、うーん、どうだろ、この話でいいのか、と本当に迷い続けています。今までは『これでいくぜ!』という感じだったのですが。ただ、今自分の抱え込んでいるものと正面から向き合うにはこのプロットが一…

島本理生『リトル・バイ・リトル』

野間文芸新人賞受賞作。この人はかなり実力のある作家だと思います。最高傑作といわれる『ナラタージュ』は未読ですが(図書館で予約して待って借りて読まないで返したよ!)。 文章はややところどころ油断が見られますが(無駄に一文が長い、動作主がわから…

無知っていうのはやっぱりそれだけで他人を傷つけるものなのだな、と思った。 知らないからできる笑顔っつーのは残酷だね。自分もそうなってんだろーなーと思うと怖くなる。

森博嗣『レタス・フライ』

やはり森さんは短編とかの方がピリリとしていて緊張感がある。質の低下を訴える人は多いですが、講談社ノベルスから出ているのは僕は好きです。S&MにしろVにしろGにしろ短編集にしろ。短編集は今までのヤツがどれも好きだったので、今回も期待していました。…

平野啓一郎『文明の憂鬱』

文庫版。単行本より補強されてエッセイが追加されてます。 なかなか面白かったです。少なくとも『日蝕』よりは(…)。『「なのに」と「だから」』という話は面白いですよ。それにしても、この人は本当にこの文体でやっていってるんでしょうか。現代短編集な…

古処誠二『フラグメント』がすごすぎた

初・古処誠二だったわけですが、いやーこれはすごい…。読み終えてしばし呆然ですよ。ミステリ的なたくらみも、メッセージ性もいうこと無し。素晴らしい。文章も読みやすい。読みやすいのに軽いわけではない。すごいです。 できるだけ内容は語りたくないです…