旅行中の読了

京極夏彦『分冊文庫版 狂骨の夢(上)』
京極夏彦『分冊文庫版 狂骨の夢(中)』
京極夏彦『分冊文庫版 狂骨の夢(下)』
大江健三郎『見るまえに跳べ』
狂骨の夢』、メイントリックを見抜いた自分に驚きです…。いや、まあ見当がついた、くらいですが。しかし京極氏の場合トリックを見抜けようと作品の本質的な部分がなんら揺るがないのが素晴らしい。しかし薀蓄の余りの量に、まず何よりも作者への畏敬の念が先に来てしまいます。でも衝撃が薄かったかな。姑獲鳥とか魍魎のときのような現実の揺るぎがあまり感じられなかったのが残念。【好き順番:魍魎>姑獲鳥>狂骨】
鉄鼠は四分冊。すっげぇなぁ…。
持って行った本は『狂骨』だけだったので、京都のジュンク堂で二冊購入。
『見るまえに跳べ』は、『佐藤友哉先生の本棚フェア』でオススメされていた一冊。純文が読みたいなーと思っていたので購入。ユヤタンがオススメしている『ここより他の場所』よりも僕は『鳩』『運搬』『鳥』のほうが――そして特に『下降生活者』が好きですね。
逆に『上機嫌』は読むのが苦痛でした。ひたすらに苦痛だった……。意図的に難解な文章にしているのだと思いますが、うーん。ラストの部分で評価は裏返りましたが、プラスに転じるまでにはなりませんでした。