ファウスト賞というシステムの問題点

応募者として一応書いておいたほうが良いと思ったこと。
ファウスト賞っていうのは編集者の方(太田克史さんただ一人)が確実に読んでくれて、そして全員に少なくとも一言のメッセージをくれる、という斬新な賞です。
応募者は賞のコメントを見ることによって雑誌(賞)の目指す傾向を知ることができ、特に優秀作についてはストーリーラインもわずかながら誌上で教えてくれるので参考になります。他の文学賞が第一次選考通過者・第二次選考通過者・最終候補作のタイトル・ペンネームのみを公開していることに比べると、これは確実に優遇されているといえます。
しかし、問題点があります。
ファウスト賞応募者は、スイッチの切り替えがなかなかできないのではないでしょうか。
少なくともコメントが来るまで応募者はとても居心地の悪い気持ちを味わうことになるのではないでしょうか。自分の作品を客観的に見ることは難しく、だからこそファウスト賞応募者はファウスト賞に送るのでしょうが、自分の作品に自信があればあるほど、コメントが待ち遠しくなる。コメントで何を言われるのだろう、ということが気になってしまって、次の作品に新たな気持ちで臨むことが難しくなってしまうのではないでしょうか。この応募者の気持ち、太田さんが分からないわけないと思うんですけど。(勿論気持ちの切り替えられないヤツなどいらないといわれてしまえばそれまでですが)でもダメなところをそのまま送りつける行為を避けたいと思うのは自然です。
それにしたって1年ですよ? 本来なら4ヶ月サイクルのはずがvol.4からvol.5、vol.5からvol.6Aの間は6ヶ月ずつ開き、6Aのメールマガジンの目次に『独談会』の文字を入れてぬか喜びさせ、B発売で更新されると思いきや結局1月末になりますって!(誌上で講評された人は結果が通達されたことになりますが)
僕は四次にも応募しているから四次の結果はそれなりに早いことになりますが、三次しか応募していない人はどうなるんでしょう。三次の結果だけを速く載せることは何故できなかったのでしょうか。
まぁ勿論こんなのは負け犬の遠吠えにしかならないんですけどねん…。