講談社ノベルス新刊】
浦賀和宏『火事と密室と、雨男のものがたり』
化野燐『混沌王 人工憑霊蠱猫03』
講談社ノベルスの新刊のところが、先月の発刊物と並んで置かれていて、全部イラストでラノベのコーナーと区別がつかなくなっていた。これで良いのだろうか?
ファウスト支持者の僕がいうのは矛盾しているかもしれないけれど。でも、つまりただ単に売れれば良いっていうんじゃなくて、売れることで本来手が届くべき層に届くようにする、というのが目的だと僕は思っている(今まで何回も書いてるけど)。でも、これだけイラスト化が進行してしまうと、『ああ、ラノベじゃん』とレッテルを貼られて(一般的にラノベは見下される傾向がいまだに根強いと思っています)、逆に届くべき層に届かなくなっちゃうんじゃ無いの?とも思うわけです。それに、もっとしなきゃいけないのは、ラノベ層の読者をつれてくるよりも、新規読者(本を読まない層)へのアプローチだと思うんだよなあ。難しいんだろうけど。普段本を読まない層ってことは非オタクのほうが多いんだから、ラノベ状態だったらそういう人たちは手にとることは少なくなっちゃうわけで…。うーん。
なんで『火事と〜』の中にわざわざイラスト入れたんだろ。別に『〜静かな世界』みたいに中にはイラスト無くてもいいと思うんだけどなあ。
予定通りだと、来月辺りにユヤタンの『灰色のダイエットコカコーラ』、滝本竜彦さんの『ECCO』が来るはずで、このままだと完全にラノベ一色ですね、といった感じ。
辰巳さんの装丁好きの自分としては、いただけないって部分もあるんだろうなあ。
新本格勢の執筆が遅いのに対して、脱格(もしくはファウスト系)だったり、イラストの対象になるような作家さんの執筆が早いのも原因なのかなぁ?
話が面白ければ良いんですけどね。