読了

倉阪鬼一郎『迷宮 Labyrinth』
一言の感想は、『うげぇ…』といった感じ。両手で顔を覆いながら、それでもしっかり指の隙間から向こうを見てしまう、そんな作品。うーん、惨たらしい…。
積木鏡介の作品と雰囲気が似てるなあ。積木は本格(の流派の中のメタ)をおもちゃにして作品を作るんだけど、この作品は本格の推理のところは一応ちゃんとしている。でもそれ以外の部分は両方ともぐっちゃぐちゃ(悪い意味ではなく)。ある意味積木は全体で辻褄あわせをするんだけど、こっちは本格の推理の部分に『おらっ!』と結構ちゃんとしたトリックとかを押し込んで、それ以外の部分でもうぐっちゃぐちゃにする感じ。すごく似てるけど、全然違う。
読後感がここまで悪いのもなぁ…ぬぇ。でも結構好きな自分。どうかと思います。
ああ、ネコ耳少女が出てきますよ!しかも電波!これはそっちの筋の方はぜひ!
明らかに揶揄されてますけど…。作中作があって、その暗号はかなり凝ってます。これだけでこの本を読む価値はありますね。
『青い館の崩壊』、文庫買おうかなぁ。