霧舎巧『九月は謎×謎修学旅行で暗号解読』を読む

相変わらず緊張感に欠けるな…。人が死んでるのにほとんど誰も動じないという、……それが、霧舎クオリティ!
いわゆる脱格系が引き継いだとされる『ホラー的要素』が、最後の『島田荘司命名』の霧舎巧に一切ないっていうのは興味深いと思う。霧舎さんは驚天動地のトリックだけを引き継いでるんだな。今のところ一番トリック(のある意味でのバカバカしさ)と『奇妙な雰囲気』を体現してるのはやっぱり北山猛邦さんだと思ってしまう(北山さんの雰囲気は北山さんにしか出せないでしょう)。
で、霧舎さんはトリックのバカミスっぽさが好きだったのですが、今回はなんだか全部無理やりな辻褄合わせっぽくてダメだったなぁ(肝心の暗号解読も)。謎もイマイチ魅力的じゃない。犯人云々のまえに何をしたのかがわからなさすぎ!
ほとんど全員がコスプレとかしちゃうあたり楽しいんですけどね、何なんだこの本!表紙が全く嘘じゃないのが面白い。あともっと保っちゃんを出すべきだと思うよ!
ぶーぶー言ってますが、なんだかんだできっとこのシリーズ読んじゃうんだろうね。オチの展開が…恥ずかしくてニヤけちゃいましたよ!なにこのときめきメモリアル