読了

森博嗣赤緑黒白
Vシリーズ最終作。S&Mが最終作で飛躍したのと同じく、Vのラストも良かったなーと思います。Vは駄洒落の応酬がややキツいところがあって、ときどきうーんとなってしまうことがあったんだけれども、今回はなんだかそれも楽しめました。やっぱ慣れてきたっていうのもあるだろうと思うんですが。
S&Mのキャラクターに比べて、Vのキャラは突き抜けてる感じなのですが、その突き抜け方の裏づけが弱いかなーとずっと思っていました。つまり、『彼女の人格は複雑だ』とか、『本当は彼は頭が良い』とかいわれても、ほんとかよ、みたいな。S&Mはわかりやすくそれが明示されてたんだなーと思いました。今作は読んでいくにつれて徐々にそれが分かった(というか、実感できた)感じです。
森さんは執筆を『ビジネス』とずっといってきていて、僕はやっぱそれに抵抗を感じる読者だったのですが(だってねぇ…)、しかし森さんのHPにあるインタビュー(トーマ氏にインタビューしてるヤツです)にちゃんとそれへの弁解が書いてあって、ああ良かったなーと重いました。まる。
さあ、四季シリーズだ!(その前に『虚空の逆マトリクス』)